ル・オペラは企業で通用する「高度なパターン技術と縫製」を学習、研究する教室です。

パタンナーズライフ

2024PM検定3級②

皆さんこんにちは

 

突然秋がやって来ましたね。最近は着る服がなくて悩んでいますが、東京の人はちゃんと季節にあった服装ができて凄いなぁと常々感じます。

取り残されないように季節感を心掛けたいと思います!

 

10月~の生徒さんを募集中ですので

まだ空き席もありますので、検討されている方はお早めにご連絡ください

また

授業見学もできますのでお気軽にお越しください!

 

11月30日に行われるパターン検定3級の2型目をご説明します

 

出願期間は10月8日(火)までになりますので、受検を検討されている方はお早めにお申し込みください!

 

では早速ですが2型目のデザインがこちらです。

 

プリンセスラインという縦の切替のブラウスです。

身頃はまるでジャケットのような形で、前後のダーツとフレアのバランスを取るのが大変でした。

 

以下が寸法です↓


着丈 = 56cm

肩幅 = 40cm

バスト = 97cm

裾回り = 100.6cm

袖丈 = 19cm

袖幅 = 35.9cm

袖口 = 34.7cm

袖山 = 13.9cm

 

以上になります。ボディはキプリス9ARになります。

 

パターンです↓

 

ウエストダーツは、後ろの切替3.7cm、脇で2.0cm、前のダーツで1.3cmです。

数字はあくまで参考値になるので、一度トワルを組んでみて自分の形を見つけるのをおすすめします。

サイドネックは0.4cm、肩のダーツではダーツ先を1.2cm脇側へ移動し、そこから0.6cm開いて設定しています。

 

これらの寸法を一定にしておくと、アームホールの寸法も一定に保つことができ、同じ袖を付ける事が出来ます。

 

前身頃です↓

 

前身頃のバストダーツは3度ほど残しています。

ボタンは11.5mmで間隔は9.0cm、前下がりは0.5cで設定していますが、この辺りのバランスも一度トワルを組んでみて微調整してみてもいいかもしれません。

 

袖です↓

袖のイセ量は合計18mmで、袖山の高さは、13.9cmです

袖付けは焦って付けると吊ったりしわができたりし易いので、時間配分を考えながら余裕をもって臨めるように練習しておきましょう!

 

衿です↓

 


衿腰は1.0cm、衿幅は6.4cmに設定していますが、組んでみて外周りが足りなくなったり余ったりする場合は、前と後ろの円を変えて修正しながら、自分のラインを見つけて本番で失敗しないように練習しましょう!

 

 

 

トワルです↓


 

 

衿先は浮きやすいので、縫い代はしっかりプレスしましょう。

袖山のイセはピン打ちで見た目の印象が格段に変わるので、衿と袖は特に練習してほしいところです!

 

また、今回は身頃がほとんど2級のようなデザインで裁断、ピン打ちに時間がかかると思うので、以前解説した1型目と時間配分を比較して、どちらも余裕を持って対応できるように練習しておきましょう(^^♪

 

実技試験は3時間半です。

作図1時間半、トレースからトワル組みまで一時間、提出パターン抜き出して記号記入で30分、これで見直し時間に30分使えます!

 

 

完成パターンです↓

 

地の目、わのマーク、CF、CB、見返し線、合印、イセマーク、パーツ名称、ダーツの倒し方向、ステッチなどの必要と思われる記号は忘れず記入して下さい。

 

 

工業用パターンです↓

 

本番までまだ2カ月あるので、余裕を持って練習すれば十分間に合いますが、筆記試験も同日に行われるので、実技とバランスよく練習しておきましょう(^^)/

ではまた!

務歯隠しファスナーポケット

皆さんこんにちは

 

9月も中盤に差し掛かり段々と過ごしやすい気候になってきましたね!(^^)!

只今汐留の美術館で開催されているポール・ケアホルムというデンマークの家具デザイナーの展示を見に行ってきました!

家具の展示物を見に行くのは初めてだったのですが実用性とデザイン、空間との共生が考えられたディティールが非常に見ていて楽しかったです

これからさらに秋が深まっていくので食や芸術にたくさん触れたいですねぇ(*^▽^*)

 

 

 

それでは今月は務歯隠しのファスナーポケットの仕様について紹介したいと思います(^^)/

アウトドア系の服でよく見かけるディティールですね!

実際に縫ってみたので是非参考にしてみて下さい(^^♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↓コチラがパターンです

 

 

 

 

 

それでは縫製していきましょう!

生地の裁断後、まずは下ポケットのマチをアイロンで折り

下ポケットとファスナーを明き止まりのノッチ間縫い合わせます

 

 

 

ファスナー明き止まりに切込みを入れてファスナーを裏に返し、コバステッチを入れます

このファスナー明き止まりに切り込みを入れる工程が後々重要になってきます!

 

 

 

続いては上ポケットと上ポケット見返しを中表で縫い、

表に縫い返しコバステッチを入れます

 

 

 

上の写真の様にコバステッチを重ねて入れ下ポケットと縫い合わせてから

2cmSTを叩きます

 

 

 

ちなみに、上ポケットとファスナーを縫い付ける時のステッチ幅が狭すぎると

ファスナーのスライダーの厚み分で写真の様にボコっと膨らんでしまうので

ココのステッチ幅の設定は要注意です!

 

 

 

土台布に叩きつける前にポケットの外周りを1cmで折り込みます

最初の方の工程で、下ポケットとファスナーを縫い合わせた後に切込みを入れてから縫い返す事で、ポケットの外周を折り込む時に縫代の厚み軽減する事が出来ます

 

 

↑最後に外周りをコバステッチで縫ったら完成です

難しい仕様と言うわけではありませんでしたが、やっぱり実際に縫ってみるとパターンの意図を汲み取る事が出来るので、次に同じような仕様のパターンを作る時に応用が効きますね

 

是非お試し下さい!

 

開襟シャツ

皆さんこんにちは

9月1日(日曜日)から10月期生徒さんの募集スタートです!!

埋まりやすい曜日もありますので、10月から入学を考えている方はお早目に手続きをお願い致します!!

と同時に

東京校のみ9月1日(日曜日)10時~12時まで 13時~15時までで無料体験セミナーを実施します!!


こちらも席が埋まりやすいので、お早目にお電話でのご予約お願い致します!!

東京校 TEL03-5473-1519

東京校のみの開催となりますのでご注意下さい !

 

 

 

今月のブログは70年代頃のアメリカのシャツブランドの物を参考に、シルエットで気になった点を修正して開襟シャツを作りましたので紹介致します(^^)/

最近日も短くなり少しづつですが涼しくなってきたのでこれからにピッタリですね!

 

↓参考にしたシャツのシルエットはこんな感じです

裾周りの寸法が足りなくて横から見ると前の腰に当たって引きシワが出ていますね(;´Д`)

鎌底が高くて中にTシャツを着ると少し窮屈だったのでそこを修正したいと思います

 

 

 

 

衿の返りが悪く身頃に当たって衿ぐりが見えてしまっているので、

衿の雰囲気は残しつつ外周りをもう少し甘くしたいと思います

 

 

↓修正後がコチラです

修正前は鎌底が高く袖が細いのが原因で身幅が太く見えたのですが、

鎌底を低くする事で袖が太くなり対比で身幅も細く見えますね

中にTシャツを着用しても窮屈感はなくなりました(^^)/

ちなみにボタンホールはハンドでかがりました!

 

 

 

裾周りにゆとりを加えた事で脇から腰にかけての

引きシワも無くなりましたね

 

 

 

 

 

修正前は衿外周りが辛かったので外周りを展開して

衿ぐりが見えてしまっているのを修正しました!

 

 

 

 

↓ココで面白いなと思った仕様を紹介します

 

衿の芯地が縫われていますね(◎_◎;)

恐らく縫い目を入れて硬くする事で、1枚衿でも狙った返り線で衿を返す事が出来ると言った意図があるのかなと思いました

 

上の写真の様に返り線が硬くなるので擦れてしまうデメリットもありそうですが、

硬く張りがあり摩耗に耐えられる生地には有効かなと思いました

 

 

涼しくなってきたこれからの季節に丁度いい長袖シャツなので沢山着たいと思います(^^)/

 

2024PM検定3級①

皆さん、こんにちは

 

暑い日が続いていますが、ここ数日やや涼しい日が続いている気がするのは気のせいでしょうか、、

 

異常な暑さのせいでもわからなくなってきましたが、もうすぐ秋が来ると思い、あと少しの辛抱と思い頑張りましょう!

 

 

9月1日の体験セミナーが近づいてきました。少しずつご予約頂いています!

体験セミナーは午前の部と午後の部があります。ご予約はお電話でご確認いただければと思います!

なお東京校のみの開催なので直接↓までお電話下さい!

ルオペラ東京校 TEL 03-5473-1519

 

また

 

引き続き見授業見学も可能ですのでご興味のある方はお気軽にお越しください!

 

 

 

さて、11月30日に行われるパターン検定3級の1型目をご説明します

 

ちなみに、出願期間は9月9日(月)~10月8日(火)になりますので、受検を検討されている方はお早めにお申し込みください

 

では早速ですが1型目のデザインがこちらです。

 

 

台衿付きシャツカラーの半袖ブラウスです

 

ダーツは前AHのみで、後ろはヨーク切替というデザインです。

ヨークの幅や前のバストダーツ先の位置取りが難しかったです。

 

以下が寸法です↓

 

着丈 = 56cm

肩幅 = 40cm

バスト = 97cm

裾回り = 103.6cm

袖丈 = 19cm

袖幅 = 35.7cm

袖口 = 34.7cm

袖山 = 13.9cm

 

以上になります。ボディはキプリス9ARになります。

 

パターンです↓

 


SNPは、0.4cm削り、FNPは1.2cm下げました。

ウエストダーツ量は脇で1cm取り、前下がりは0.5cm付けています。

前の裾で開く分量は2.3cmに設定していますが、一度トワルを組んでみて前後のフレアバランスを確認してみることをおすすめします(^o^)

 

前身頃です↓

 

 

前身頃のバストダーツは3度ほど残し、ダーツ先を2.0cm上げています。

後ろのダーツはヨークに移動するために1.3cm上げ、0.4cm取っています

上げたバストダーツ先での飛び出しを防ぐため、今回は裾で出す分量を多めに取り、また、裾全体のフレアバランスを考慮し、脇でも少し出しています。

 

このようにバストダーツの位置が原型から離れると処理する分量もそれに応じて変える必要があるので、特に裾のバランスは注意しながら練習しておきましょう!

 

袖です↓

 

 

袖のイセ量は合計18mmで、袖山の高さは、13.8cmです

これもあくまで参考値になります。本番で組んだ際に袖にしわができたり吊ったりする場合はその場で修正できるように、事前に練習しておきましょう(^^♪

 

衿です↓

 

 

今回は台衿付きのため時間がかかるかと思うので、試験前にデザイン画をイメージしながら何度も練習し、基準となる衿腰、衿幅、外回りの幅の寸法をあらかじめ決めておくことをおすすめします。

 

完成トワルです↓

 


実技試験の試験時間は3時間半です。

作図に1時間半、トワル組みまで1時間、提出パターンを抜き出して記号記入で30分

このペースで進めることができれば見直しに30分使えます

練習する際も作図、トワル、パターン抜き出しをそれぞれ分けて練習するよりも、全行程をまとめて練習することで時間配分や苦手な箇所にも気付けると思うので練習の段階から本番を意識して臨みましょう!

 

完成パターンです↓

 

 

地の目、わのマーク、CF、CB、見返し線、合印、イセマーク、パーツ名称、ダーツの倒し方向、ステッチなどの必要と思われる記号は忘れず記入して下さい。

 

工業用パターンです↓

 

 

提出は縫代なしのパターンになりますが、参考までに工業用パターンも紹介します。

 

試験本番まであと3カ月あるので、今から練習すれば筆記試験、実技試験ともに十分に間に合います。

受検を考えている方は余裕を持って勉強していきましょう!

 

2型目のデザインもこちらのブログにて近日投稿しますので、是非参考にしてみて下さい(*’▽’)

 

ではまた!

柄合わせについて②ジャケット

皆さん、こんにちは

 

今期の授業も残り二カ月余りとなりました。すさまじい暑さが続いていますが、体調に気を付けて残りの授業を頑張りましょう(^^♪

 

 

9月1日(日曜日)から10月期入学生徒の募集が開始します!


また


同日に行われる体験セミナーのご予約も受付中です


体験セミナーは東京校のみの開催で、お電話でのご予約お願い致します。

東京校 TEL03-5473-1519

こちらも席が埋まりやすいので、お早目にお電話でのご予約お願い致します!!

少しでも興味のある方はお気軽に授業見学にお越し下さい!

 

 

以前半袖シャツの柄合わせについてお話しました

 

今回はジャケットに焦点を当てて、また柄も縦柄と横柄がある場合についてご紹介していきます!

 

前回もお話しましたが、縦と横で柄の基本線を決めることから始めます

ただ、ここでの決め方が仕上がりに直結してくるので、優先していくラインから見ていきます

 

①前後身頃


まず縦方向の柄ですが、ジャケットは前中心、後ろ中心の順に合わせ、それからポケットなどを合わせ、横方向の柄はWL、HLの順に合わせます

 

ジャケットの場合、後ろに背削りがあることが多いですが、チェック柄であればこのような合わせ方をするのが一般的です、また、脇線も同じく傾斜している場合が多いので最低でも高さを合わせたいところです!

他のアイテムでも共通して言えることですが、基準線はそのアイテムが視覚的にどこが一番目立つか、という意識で良いかと思います。人の視線は体の真ん中に集まりやすいので、ジャケットの場合であれば横柄はHLよりもWLを優先していきます

 

また、丈や身幅のバランスも柄によっては錯覚を起こし、シーチングのトワルで見たときより崩れて見えることもあるので、その場合はパターンの段階に立ち返って考える必要があるので、柄合わせは裁断時だけでなく、製図の段階から意識しておくことが大切です

 

②衿


衿の柄の合わせ方は主に次の2通りが一般的です。

 

 

前側の見え方を優先するのか、後ろ側を優先するかという考えも重要ですが、衿は横地やバイアスで裁断することも多いので、柄によっては無理に合わせずに仮で衿を付けて判断しても良いでしょう

 

③袖

袖の横柄はいせ分量含めた高さと身頃AHの高さを合わせます。

 

 

合わせる高さもAHの高さの真ん中あたり、肩先から一つ目の合印を目安に合わせると、視覚的にも袖の柄が合っているように見えます。

 

 

 

④肩線


肩線は肩傾斜が前後で違ったりいせが入っていることが多いので柄によっては合わせることが不可能な場合もあります。ただ、ストライプ等の場合はこのように合わせることで繋がりよく見せることも出来ます

 

 

今回はジャケットの柄合わせについてご紹介しましたが、生地によっては地の目と柄が一致していないものや、柄自体の歪みが激しいものもあるため、その場合はパーツを敢えてバイアスで取ったりして意識的に柄を合わせないという選択をするのもアリかと思います。


ただ以前も話しましたが、一点物で作る場合は量産と比べて柄合わせした服を作りやすいので是非自分で作るときは参考にしてみて下さい(*’▽’)

 

ではまた!

 

生徒さんインタビュー

皆さん、こんにちは

 

9月1日(日曜日)から10月期生徒さんの募集スタートです!!

埋まりやすい曜日もありますので、10月から入学を考えている方はお早目に手続きをお願い致します!!

と同時に

東京校のみ9月1日(日曜日)10時~12時まで 13時~15時までで無料体験セミナーを実施します!!

こちらも席が埋まりやすいので、お早目にお電話でのご予約お願い致します!!

東京校 TEL03-5473-1519

東京校のみの開催となりますのでご注意下さい !

 

 

 

入学を迷われている方もいらっしゃると思いますので、今回は生徒さんインタビューを紹介します!是非参考に

 

(Mさん オペラ歴1年半)

 

Q.入学したきっかけは?

 

現在メーカーのパタンナーをしています

パターンの知識を広げる事で業務の効率と質の向上につながると思い、

基礎からしっかり学べそうなル・オペラに通い始めました

働きながらでも通える時間割りになっているのもとても助かっています(^^♪

 

Q.実際に通ってみてどうですか?

自分のペースで課題を進めるため疑問点があったらその都度聞けます!

会社で引いたパターンに関しての質問にも深堀りして考えていただいて「理論」に基づいた説明も分かりやすいです

 

 

Q.学んで良かった事は何かありますか?

ル・オペラでは入学したらまずスカート原型を作る事から課題がスタートし、しっかりと基礎を固めながら課題の難易度も少しずつ上がっていくので、専門学校時代に学びきれなかった基礎的な内容を1から理解する事ができました(^^)/

また業務に繋がる応用的な事まで学べてとても勉強になります。

 

 

Q.今後の目標はありますか?

実務では3DCADを使用する事が多いのですが、まだまだトワルに発生している不具合に対しての修正方法が分からない事があります。

ル・オペラの課題では組んだトワルに起こった不具合の原因を1つ1つ考えながら修正するので、パターン、トワルの不具合を見極める力を養って3DCADとの両立を図りたいです

 

インタビューを受けて頂いてありがとうございました!

ル・オペラでは理論に基づいた製図方法、デザインのバランスを見ながらトワルの修正をカリキュラムを通して学んでいきます

これから洋服を作りたい方や更なるパターンのレベルアップをしたい方のお手伝いが出来ると思いますのでご興味がある方は是非1度見学にいらしてみて下さい!

 

 

ボディ検証②

皆さん、こんにちは!

 

今週いよいよ梅雨入りの発表がされるとニュースで見ました。

あっという間に六月も終わりますね、、、

 

生徒さんとも課題についてのお話だけではない様々な話題も増え、とても有意義な時間を過ごせているなと感じます

 

最初のうちは飲み込まなければいけない課題の内容も理解できるようになれば少しずつ楽しくなってきます。この調子で暑さに負けず技術向上を目指しましょう!

 

パターン検定2級の参考動画をUPしているので、受検を考えられている方だけでなく、ジャケットのパターンやトワル作りに自信がない方も是非ご覧いただければと思います

 

パターン技術検定2級①合格解説動画はこちらから

 

 

 

 

前回9ARと10missの形状の特徴をお話ししました

 

今回は実際に授業で作るストレート原型においてその特徴がどのように影響しているのかに重点を絞ってご紹介したいと思います(^o^)

 

まず、肩甲骨あたりでの背幅にはそれぞれ寸法の違いがありました

 

 

 

9ARは10missに比べ凹凸の形状が強めであるため幅は〇>△となります

 

サイズとしてはそれぞれのバスト寸法は同じですが、ボディのAHまでの幅は変わってくるのでそれぞれの原型を作る際は注意が必要です(^^♪

 

 

 

 

次に、9ARのボディは腰が沿っている反身体であることが分かります

 

反身体は文字通り体が後ろ側に沿っているということなので、言い換えると

 

後ろはウエストから上側にかけての凹凸が強く、前は弱い

 

ということになります

 

そのため、オペラで使ってもらっているのはストレート原型ですが、タイト原型を作る場合は9ARは10missに比べ

 

後ろのウエストダーツの分量が多く、前のウエストダーツの分量が少なくなります

 

 

ここで、背幅が9ARのほうが広いという話に戻りますが、9ARの背中の形状というのは反身体であることと深く関わりあっているようです

 

調べてみると現代の女性は昔に比べデスクワークが多いため、猫背になりやすいそうです

猫背になると肩も巻き肩になります。

また、猫背になるとそれに伴う肩こりを解消させるために背中を反らそうとする力が働き、その結果反身体になっていくと言われています

 

そのため、9ARの背中の凹凸やその他の特徴も現代人の体型を色濃く反映したものであるかもしれません

 

最後に今回比較したそれぞれのボディのサイズを見ていきます

 

 

9ARと10miss、サイズ自体でもそれなりの違いをありますが、数字だけでは見えてこない形状の違い、それに伴った背幅やダーツ分量の違いはやはり原型を作る技術があってこそ気付くポイントだなあと感じました

 

オペラの授業では実際に9ARボディの原型を作ってもらっていますが、原理や人の身体の形状を学んでもらうことでその方に合ったオリジナルの原型を作れるようにもなります

自分の身体に合った、着心地の良い服作りを目指していきましょう(*’▽’)

 

ではまた!

2024PM検定2級②

皆さんこんにちは

 

6月に突入し日差しも段々強くなってきましたね(;´Д`)

先日早くも夏を感じたくて人生初のチョコミント味のアイスを食べてみました(^^)/

歯磨き粉の味がすると言う意見はよく耳にするのですが、もしかしたら自分の口には合うかもしれない!という好奇心でいざチャレンジ!

 

心の底から美味しいとは思えなかったのですが、なぜかまた食べたいと思うようなクセになる味でした

このブログを書きながら思い出して少し食べたくなっています(笑)

 

 

 

それでは先月紹介したPM検定2級のJK1型目に引き続き、今月は2型目の紹介をします!

↓2型目のデザインです

3面体のシングルのジャケットです

1型目と同様に着丈の長いデザインでしたのでボタン間隔、ポケット位置、ラペルの大きさのバランスを取るのが難しいデザインでした

 

 

過去のPM検定2級3面体ジャケットの作図動画はコチラから!


 

 

 

 

 

↓寸法です

着丈 = 70cm

 

肩幅 = 40cm

 

バスト = 94cm

 

ウエスト = 86.7cm

 

裾周り = 107.4cm

 

袖丈 = 58cm

 

袖幅 = 32.7cm

 

袖口 = 25cm

 

袖山 = 16.6cm

 

ボディはキプリスの9ARです

 

 

 

↓パターンです

ウエストダーツは後中心(背削り)で10mm、後ろの切替で35mm、脇で11.5mm、前のダーツで12mmです。

ダーツの分量はトワルを組んだ際に多少異なると思いますので参考としてお考えください。

サイドネックは4mm削っています。

後肩は8mm開く設定で展開しています。

バストダーツは衿ぐりで3°開いて、1/4残しで処理しています。

後ろ肩とバストダーツの処理する分量を決めておくと、試験本番でも同じAHが引くことができ袖作図もスムーズに出来ますので、練習の時にバランスの良いダーツ処理分量を見つけておきましょう。

 

 

 

 

↓袖山です

イセは全体で38mmです

イセの分量は参考値ですがあまり多くし過ぎると、ピン打ちの際にシワになりやすいので注意しましょう

袖山は丁寧にピンを打たないと身頃がイセられたり、斜めにピンを刺すと袖山や身頃に当たってシルエットが崩れるので何度もピン打ちは練習しましょう!

 

 

 

 

↓衿です

衿腰25mm、衿幅42mm、衿の開きは26°で設定してます。

ラペルと衿外周りのライン、衿先の角度、ゴージラインの位置、開く分量のバランスを取る練習は本番までに何度もして試験対策をしておきましょう!

 

 

 

 

↓前身頃です

ボタンの大きさは20mmで設定しています。

前身頃の裾でフレアを出し過ぎるとマニピュレーション展開した後に、ポケット口から下の縫い目が無くなり脇線にフレアが逃げてフレアが多く見えてしまいます

トワルを組んだ際はフレアの分量感もしっかり確認しながら練習しましょう!

 

 

 

 

↓提出パターンです

名称・地の目・CB・CF・イセマーク・見返し線・ボタン・合印・わのマーク・必要と思われる記号は忘れず記入しましょう!

 

 

 

 

↓完成トワルです

今回も1型目と同様に着丈が長いデザインなのでラペルの大きさ、ボタンの間隔、ポケット位置の設定が難しく私も何度かトワルを組み直しました

試験本番を想定して短時間で前身頃のバランスを取る練習をしておきましょう!

第1ボタン位置はバストラインから10cm下に設定していますので、是非参考にしてみてください

 

 

 

 

↓工業用パターンです

提出は縫代なしパターンになりますが、工業用パターンも参考にご覧ください。

今回のジャケットはマニピュレーション展開がある3面体ですので、構造を理解しておくと提出用パターンを作製する際の参考になりますので余裕のある方は是非ご覧になって下さい(^^♪

 

 

 

ボディ検証①

皆さんこんにちは

 

最近は天候が不安定で、雨の日が続いています。これでも梅雨ではないというのでしょうか、、

 

私事ですが、洗濯物が乾かなすぎて困っています(’‥’)

 

梅雨の時期に差し掛かり、湿気による洋服のトラブルを防止するために、自宅でできる洋服の保管方法を『パタンナーのたまご』でご紹介していますので、そちらもぜひご覧いただければと思います!

 

さて、日々生徒さんが使うボディについてあれこれ考えるうちに気付いたら色々調べてしまったので、その辺りも踏まえてご説明できればと思います(^^)

 

まず大前提に、皆さんマネキン、トルソー、ボディの違いをご存じでしょうか?

 

大雑把ですが、調べてみると以下のような違いがあるようです。

 

マネキン:胴体だけでなく頭部や両腕、両足の全身があるディスプレイ用人形、服作りを          前提としていないため、素材も硬いものが多い

 

トルソー:胴体のみの人形。ディスプレイ用とソーイング用がある。

 

ボディ:トルソーの中でも服作り用の狭義的な意味合いが強い

 

 

ここで、トルソーという言葉はアパレル以外の分野においても聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?

そうです、陸上です

陸上競技でもトルソーを胴体部分として扱っていて、フィニッシュの定義を選手のトルソーが5cm幅のフィニッシュラインの手前側に到達することとしています。100m走の最後によく見るあれです。つまりトルソーとは胴体部分のみを指し、調べてみましたが胴体以外の部分も含まれてくると、名称が変わるようでした。

また、トルソーとボディもほとんど同じ意味で使われることが多いとのことでしたが、個人的には同じアパレルでも川上・川下であったり任されている業種によって呼び方が違うように感じます( `ー´)

話は変わりますが、オペラではキプリス9ARの工業用ボディを使用しています。現在最もシェア率の高いのがこのボディと言われています。

ちなみに、工業用ボディとヌードボディでは何が違うかというと、過去のブログでも触れられていますが、

 

工業用ボディ=既製服を作る上で必要なゆとりが入っているボディです。

 

ヌードボディ=人体のサイズに近い形状・寸法で作られており、ゆとりの入っていないボディです

 

工業用ボディ ヌードボディ

 

一般的に我々が服作りに使用するのはゆとりを考慮された工業用ボディの方ですがメーカーによってゆとりの寸法や形状に違いがあります。

 

 

ここで、オペラで使用しているキプリス9ARとドレスフォームのMiss10の主な違いを見ていきたいと思います。

 

キプリス9AR                                                        ドレスフォームMiss10

 

まずバストラインですが、キプリスはバストポイントから脇線にかけてやや平面的なラインであるのに対して、ドレスフォームは比較的丸みのあるシルエットをしています。

 

キプリス9AR                                                        ドレスフォームMiss10

 

後ろですが、キプリスは上の矢印の位置の凹凸が強く、ドレスフォームは前側と同じく丸みのある形状であることが大きな特徴です

 

 

続いてヒップラインを見ていきます。

キプリス9AR                                                        ドレスフォームMiss10

 

前側はドレスフォームと比べると、キプリスはお腹の辺りが平面的で前脇の矢印の位置がかなり凹凸が強くなっています。

 

キプリス9AR                                                        ドレスフォームMiss10

 

後ろも写真では見づらいですが、やはりキプリスの方が曲線の質が場所によってかなり違うように思います。

 

 

バストライン、ヒップラインを見ていただいて分かるように、ドレスフォームに比べキプリスの形状にはメリハリがあり、前、脇、後ろが見て分かるようないわゆる面の形状をしていることが分かりました。

 

そして、このキプリスの凹凸の出方が生徒さんが原型を作る上で苦労されている重要なポイントだなと、メーカーを見比べることで感じました(・・;)

 

それにしても、同じ工業用ボディでもメーカーが違うだけでここまで形に違いがあるんですね、、

ちなみに、ボディは平均値を集約して標準的なものが作られています。

それならなぜ形状にここまで違いが生まれるのかよ思いますが、これについては個人的には作りたい洋服の方向性、ゆとりなどに関する美的な感覚がメーカーごとによって異なるために出る差ではないかと推測します。

 

次回は今回の比較の続きと、ボディの形状の違いが原型のラインにどう影響するのかについて深堀りしたいと思います

 

ではまた!

2024PM検定2級①

皆さん、こんにちは

 

5月も終盤に差し掛かり沖縄では梅雨入りを観測したそうですね

東京でもジメジメな天気の日が増えてきて、額に汗を輝かせながらアイロン作業を行っています( `ー´)ノ

6月になるとますます暑い日が続くと思いますので、こまめな水分補給を欠かさずにお過ごしください(^^)/

 

 

 

 

それでは今年行われるパターンメイキング検定2級の参考作図を紹介したいと思います!

 

 

↓1型目のデザイン画がコチラです

4面体のシングルのジャケットです

着丈が長いデザインなのでボタンやポケット位置、ラペルの大きさ、ボタンの間隔のバランスを取るのが難しいデザインでした。

 

 

 

↓寸法です

着丈 = 71cm


肩幅 = 40cm


バスト = 94cm


ウエスト = 82.1cm


裾周り = 105.3cm


袖丈 = 58cm


袖幅 = 33.3cm


袖口 = 25cm


袖山 = 16.6cm

 

ボディはキプリスの9ARです

 

 

 

↓パターンです

ウエストダーツは後中心(背削り)で10mm、後ろの切替31mm、脇20mm、前13mmです。

ダーツの分量はトワルを組んだ際に多少異なると思いますので参考としてお考えください。

サイドネックは4mm削っています。

後肩で6mm開く設定で展開しています。

バストダーツは衿ぐりで3°開いて、1/4残しで処理しています。

後ろ肩とバストダーツの処理する分量を決めておくと、試験本番でも同じAHが引くことができ袖作図もスムーズに出来ますので、練習の時にバランスの良いダーツ処理分量を見つけておきましょう。

 

 

 

 

↓袖山です

イセは全体で38mmです

イセの分量は参考値ですがあまり多くし過ぎると、ピン打ちの際にシワになりやすいので注意しましょう

袖山は丁寧にピンを打たないと身頃がイセられたりと影響が出てしまう箇所ですので、綺麗なピン打ちを心がけて練習しましょう!

 

 

↓衿です

衿腰25mm、衿幅42mm、衿の開きは24°で設定してます。

ラペルと衿外周りのライン、衿先の角度、ゴージラインの位置、開く分量のバランスを取る練習は本番までに何度もして試験対策をしておきましょう!

 

 

 

 

 

↓前身頃です

ボタンの大きさは20mmで設定しています。

今回着丈が長いデザインなのでラペルの大きさ、ボタンの間隔、ポケット位置の設定が難しく私も何度かトワルを組み直しました

試験本番で焦らない様に練習の段階でバランスをしっかり決めておくことをオススメのします!

 

 

 

↓提出用パターンです

名称・地の目・CB・CF・イセマーク・見返し線・ボタン・合印・わのマーク・必要と思われる記号は忘れず記入しましょう!

 

 

 

↓完成トワルです

前身頃バランスは試験本番で悩んでいる時間はあまりないので

第1ボタンの位置は最低限覚えておきましょう!

今回はバストラインから11.8cmくらい下の位置に設定しています。

ボタンの付け忘れなどのミスも試験本番だと起こってしまうかもしれませんので、

最後に見直しが出来る時間分は余裕を持ったペースでの練習をしてみて下さい

 

 

 

 

↓工業用パターンです

 

提出は縫代なしパターンになりますが、工業用パターンも参考にご覧ください.

2級の実技試験までまだ時間はありますので何度も練習を重ねて試験に臨んで下さい!