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パタンナーズライフ

フランスコックジャケット①

年内ラストです :roll:

年始は1/7から始まります。ご見学等お問い合わせは7日からお願い致します。

2月末には4月期の募集も始まりますので、年明けご見学お待ちしております!

 

 

では・・

面白い服(決して良い服とは思っておりませんのであしからず 8-Oをもっていたので、これを研究したいなと思います。

フランスのコックジャケット(と古着屋の方は言っていました、ちょっと定かではないです・・)で比較的新しいものかと。60年代くらいかなと思います。(ステッチが環縫いのWステッチだったので。)

 

 

なぜ買ったのかというと・・・

ここです。後ろ傾斜がキツイ状態のものだからです。

もっと昔の年代のものでもいいのですが、お値段が・・・ :cry:

あと傾斜がキツイとどうなるか、それ以外のバランスは比較的現代に近く、判断しやすいので、ちょっと調べてみる事にしました。

フランス系はこのあたりの年代ものはほとんどこんな肩傾斜です。

 

 

結果はまあ見ての通り肩先が張ります :-| ものすごくボックス型に見えます :-| 衿の返りも悪いです、、落ち着きがないですね・・

 

 

袖の角度はそれなりに上がる状態です。まあ身頃がデカいので上げやすいです。

 

 

気になっていたのがここです。ちょっとシワがよってしまっていますが、衿が抜けるという事はありません。後ろの衿周りが浮いている状態です。着た時の首の後ろの圧迫感はほとんどありません。ただ、前述どおり肩先に服の重みを感じます

 

 

袖は振りが弱く、前の袖が余っています。体型の差もあるでしょうが、今の既製品でもここまで前だけが余ることはないです。

また次回お見せしますが、袖山の形がかなり丸く前後で差がありませんでした 8-O

また、肩線はかなり後ろに後退しています。今のパターンとは考えがそもそも違いそうです。

 

 

 

仕様として面白かったのが、見返しを貫通で縫っているのですが、途中まででした :roll:

吊らないようにする為でしょうが、非常に中途半端な感じ 8-O アメリカものだったら下まで縫ってると思います。

 

 

ファスナーもがんばって隠そうとしているのですが、完全に見えてしまっています・・・

 

 

スリットはかなり強引にカーブさせていました。脇の巻き縫いがあるので無理やりやった

感じですね。

 

 

袖の開きは切羽で開く仕様ですが、結構適当・・・ 8-O 工夫が見られるというよりも、テーラーの名残とアメリカの量産の流れの間でぶれている感じがします。

 

 

ここも謎の見返しの折り方・・多分衿を挟みたかったのでしょうが、折りにくいので無理やり折り込んでやっている感じですね。この折り込みは表から結構見えてしまっています

 

 

ボディに着せるとやっぱり肩先に吊り上がってしまっていますね。

首回りの抜けはないのですが、どうしても気になりますね :-| ブレタス自体が肩がちょっといかり肩なのも相まって結構引っ張られていますね・・

 

 

袖口もあっちこっちに向いてしまって安定していません。ついでにパッカリングも起きていています。結構吊っていますね。

 

これは良く出来ているとはなかなか言えないものですが、のパターンのラインからは結構かけ離れているので、面白みを感じてしまいます(マニアックでしょうかねえ :-|

昔のパターンを抜いて形を見てみましたが、良い悪いという判断ではなく、こういう現象が起こるんだという事が分かって面白いなと思いました。

 

 

また次回パターンを作ってサンプル作成してみます ;-) せっかくなのでウールとかに変えてやってみようかなと思っております。

 

ではまた年明けに!良いお年を!!

 

 

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