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2013 年 2月 2 日 – パタンナーズライフ

トレンド講習のコート縫製

どうも K です。

巷ではインフルやノロが流行ってますね~、今年のウィルスは感染力がすごいので皆さん気をつけましょう!そういう自分は先週風邪を引いておりましたが…(笑)

 

さて今回は…お待たせ致しました。前にトレンド講習で行ったコートの縫製手順について更新しようかと思います。

今回使用した生地はモッサーといいまして、冬コート用の厚手生地です。その名の通り、もさもさしてます。(笑)

毛足がありますので裁断は一方方向でしかとれず、かつ普通にアイロンをかけると毛足が寝てしまうのでそこら辺に気を使う必要があります。

まず裁断は…今回は中心を輪にして二枚重ねて裁断行ったパーツがありますが、ずれがひどい!ものすごく動きました。なので手間ですが一枚一枚のほうが確実だと思います。

それと厚地二枚を裁断するのにけっこうな握力が必要になってくるので、手が疲れるという意味でも分けたほうが良いと思います。

 

今回の芯地選びのポイントはできるだけ柔らかく当たりが出ない仕様になるような芯地を前身頃に、多少張りがある芯地を襟に選んでおります。

ただ今回はそうやって芯地を選んでも、どうしても当たりが出てしまったので、芯地の裁ち端をピンキングバサミで処理しました…。

↑向かって 左:ピンキング有り。右:無し 少しフラットになったのがお分かりでしょうか?

 

そして縫製に入る前に見頃にイセを入れて生地を立体にします。その後は縫う直前まで立体が崩れないように重ねてハンガーなどに吊るしておきましょう。

 

では縫製を行いましょう。まずは前見頃のポケットから

箱ポケットなのですが、なにせ生地が厚いので縫い代を処理してコマめにアイロンをし、フラットにする事が必要です。部分的に芯を剥がしたりもしました。

見ごろに口布を付ける時も出来上がりを慎重に確認して何度かのしつけを行います。

 

形がシンプルなものだけに、ポケット等が目立つと思いますのでずれないようにかなり慎重になりました。

縫い上がったら見頃を重ねて最終確認すると良いでしょう。

 

 

見頃を地縫いしてつなげ、縫いしろをしっかりと割る。(自分の腕力に限界を感じつつひたすらプレス!あたりがでないように!)

 

見頃を繋げた段階で伸びが気になるとことにテープを貼り、裾をアイロンで織り上げてクセ付けしておく。(よく伸びる生地は先に貼っといても良いと思います。)

 

裏襟または表衿を月腰台衿と接ぎ、アイロンでしっかり襟の形になるようにクセとりをしておく、このとき、縫い代も処理しておく。

 

肩線を縫って裏襟をと接ぎ、縫い代を割っておく。

 

裏地をキセを入れながら縫って、衿、袖までつけて完成させておく。

 

表地の袖を縫って形を整え見頃に仮付けしてバランスのチェック

どうもウエストの当たりがデザイン画より大きく見えてしまうので急遽削って修正しました。

 

生地の重みで下がってそう見えてしまうのか?はたまた少し伸びてしまったのか?(パターン形状からはさほど変化していなかったのですが…)いずれにせよ、皆さんもある程度厚みのある生地を縫うときは気をつけましょう。

B→A

ビフォー→アフターですね。

 

袖を地縫いし、裄綿を入れる。

この裄綿も市販のものを使いやすいように長さなどをカッティングして調節したオリジナルのものです。

綺麗に形が出るように始まりと終わりは自然と外してセッティング、縫い代に止め付ける前に納得いくまで仮縫いで形を確認しましょう。美しい袖は一日にしてならず!


 

ベンツ縫製。裾の額縁を縫製してからぬいましょう。

 

 

表地と裏地の前端、衿外回りを縫い、衿付けどまりで四ツ留をし縫い代を割った後、段差をつける。

 

襟の縫い代を割り、切れ込みをいれた後、襟の中綴じを行う。

 

袖口の表と裏をミシン地縫いでとめる。

 

パットを肩線縫い代上しつけ糸で止める。(写真のループ)

ここでがっちり縫い代に肩パットを縫い付けると逆に糸切れが発生するので注意が必要です。

 

袖、見頃脇に中綴じを行う。

このとき裏地のゆとりをきっちり配分してウエストあたりでしつけをしておくと良いと思います。

二本取りでかなりユルミを入れながらひっくりかえしつつ止める。

 

裾の内側をまつった後、表地と裏地の裾を地縫いし、一部を縫い残して開けておき、ひっくり返した後、手縫いで閉じる。

縫える範囲ギリギリまでミシンで縫う。

ひっくり返してる画像…分かりにくくてすみません。

 

衿~前端までステッチを入れる。

 

ボタンホールをあけた後、釦&力ボタンをつける。

(厚地なのでボタンのアシを長めにつける!)

 

完成

 

以上になります!

少々長くなりましたが、ポイントを抜き出して書きましたので、講習に参加された生徒の方はお渡ししている資料と合わせて見てみてください。

また、画像ではわからない部分や技術的な相談は講師までお願い致します。

では!

 

 

 

 

 

 

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