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2018 年 4月 27 日 – パタンナーズライフ

ミリタリーコート(イタリア)➂

ムシムシして紙が破けやすい季節になってきました :-|

湿度が高いときはちょっと筆圧下げるように気を付けてます・・・

 

さて、GWが終わると雨の季節に突入ですが、今回は季節感ある服を紹介できそうです :lol:

 

そうです。レインコートです。何回やるんだという声も聞こえてきそうですが、パターンが面白くてつい・・・ :oops:

 

ようやくいい生地が手に入ったので、縫製に入ります。

 

生地は高密度のナイロンタフタ裏に防水加工が入っております。

これで裏は裁ち切りに出来る!・・・と喜んだのですが・・・

上の写真でも裁ち端こぼれてきてますよね?オリジナルのほうは相当濃い加工になっていたのでほとんどこぼれていませんでした・・・なかなか見つからない・・・

 

結構な用尺を購入してしまいましたし、生地自体はドレープが出る感じで雰囲気もいいので、縫製に入ることにしました・・・ :-| うーん

 

裁断・・・・

デカい!!身頃、袖共に右から左まで続きというパターンだったので縦に入りません :lol:

なので横地の目を通しました。

予想はしていましたが思った以上にデカくなった・・・これは量産では絶対にやらないですね。お金かかりすぎます・・コスト・・・

裁断に相当苦戦しました・・・ :roll:

 

縫製はかなり難易度高かったです。所謂パッカリングが無茶苦茶起きるので、細い針を使ったり、押さえを変えたりと調整してなんとか許せる範囲に。それでも高密度の生地は難しいです・・・ :-|

 

ディティールで一番苦労したのがポケット。

こんな感じで裏まで貫通の口が開いている仕様で・・・

 

 

見返しにだけ袋布たたき付けです(向こう布の変わりですね)

おかげで縫うのに非常に苦労しました。

 

ちょっとどういう状態か分かりにくいですね・・すみません。

前端と箱ポケットを縫った後に見返しに叩くので、まあ縫いにくい・・普通に向こう布にした方がいいんじゃない?と思いました :-| 当時のイタリアの方はなぜこの仕様にしたのか、疑問が残ります・・・

 

 

あと縫製的に変更したところがありまして、オリジナルは裁ち切りで折りコバだったのですが、いかんせんほつれてきてしまう生地だったため、アームはパイピング始末にしてキレイさを優先しました。

 

 

こだわりはパイピングをナナメ縫いして縫い代を薄く仕上げたところでしょうか。

結構手間のかかる仕様です。値段の高い服のアームの仕様ですね。パイピングにした意味はアームに吊りジワがでるのを嫌った為です :-|

あとはちょっと練習しておきたかったので・・・

 

・・・・で衿ですが・・・失敗!

衿が軽く、薄くなりすぎるのを嫌って、全て2重でやってみようとしたのが運の尽き・・・吊りました・・・高密度の生地の吊り易さを甘くみていたせいで、シワが多くなってしまい、許せるレベルを超えてしまいました :-|

うん・・裁ち直しです。

衿だけですが、これはちょっと悔しかったです・・・ :cry:

縫わないと分からないなあ・・・生地特性に十分に注意してたつもりでも、縫うと分かる事がほんとに多い・・・ずっと勉強ですねえ・・

悔しい!

 

お休み挟みまして、次回完成です!

お楽しみに!

 

 

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