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2024 年 12月 – パタンナーズライフ

子供服

皆さんこんにちは

 

あっという間に今年も残すところあと1週間となりました

 

世間的にはすっかりクリスマスムード一色ですね。

皆さんは世界には厳しい試験に合格しなければなれない公認サンタクロースがいることを知っていますか?

 

彼らは総勢120名で、試験はサンタクロースらしい体型(調べたところ120kg以上)や煙突を昇るための身体能力を求められるそうで、ひょっとしたら子供の頃に来たサンタクロースも公認サンタだと思うと夢がありますね(^^♪

 

クリスマスが終われば今年はもう終わりです。気持ちよく来年を迎えられるように掃除等々準備したいと思います!

 

 

さて、姪っ子用の子供服を製作しましたのでご紹介します!

 

まず、子供服を作る上で重要なポイントは体型的な特徴です!

 

子供服は大人の服を小型化だと思う方もいるようですが、実は全く違います!

 

まず、子供の体型の大きな特徴として


・お腹が飛び出ている
・頭が大きい
・足が短い


などが挙げられ、このポイントを処理する必要があります

 

まず、子供用の原型は身頃に対して衿ぐりが広く作られます。これは、頭が大きいので衿ぐりが狭いと頭を通せないためです

 

そのため、衿を付けたときに首から離れて衿が抜けるという不具合が起きやすくなります

 

子供服の台衿やフードを確認したところ、抜けないように比較的畳むことでネックに近付けた形状のものが多かったです

 

 

上のフード付け線の高低差を多く付け過ぎるとフードを被らずに着用した時にフードが抜けて後ろに引かれてしまうので注意が必要です

 

 

子供服はこのような体型的な特徴だけでなく、安全面に配慮して作る必要があります

 

例えば幼稚園や学校ではフードの付いた洋服を禁止している所も多くあるそうです

 

そのため今回はフードはマジックテープで取り外しできる仕様にしようかと思います!

 

 

このように台衿が内側に付き、台衿とフードが止め付けられる仕様です

 

衿ぐりはリブで伸ばし付けしているため、多少首に沿った衿になっているので、内側にくる台衿もかなり畳み、このような反り上がった形状の台衿にしました

 

 

これにより、このようにシワが重なって衿でごわつくのを防ぐことが出来そうです

 

 

また、飛び出したお腹まわりがあるので身幅は多めに設定しています(^^♪

 

裾のリブはお腹を避けるようにローウエストで絞り、裾が遊具等で引っかからない様に伸ばす倍率を高めにしています

 

 

完成です(*’▽’)

 

 

今回はしませんでしたが、女の子用であればハイウエストでフレアやギャザーのデザインにすることでお腹のゆとりにしながら足を長くする効果もあるのでおすすめです!

 

今回は少し地味になり過ぎたかな、と反省です(-_-)

 

子供服は体型的な特徴をカバーしつつ最低限の安全性を確保したものである必要があり、そのデザインとパターンを考えるのが中々大変だなと感じました。

 

また、同じ年齢でも体型の特徴はかなり異なるので、一回着せてみて起きた不具合にどう対処するかは、普段の課題の基礎的な部分がきちんと理解できているかにかかるなと思います!

 

お子さんのいる方は是非お子さん用の洋服を作ってみてください!

 

ではまた!

 

 

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PM検定1級合格への道のり②

皆さんこんにちは

ラジオではクリスマスソングがひっきりなしにかかっていますね(^^♪

皆さんはクリスマスと言ったらコレ!と言う曲はありますか?

私はマライア・キャリーの「All  I Want for Christmas Is You」ですかねぇ

聴いているとワクワクしてついつい口ずさみたくなってしまいます(笑)

 

年末年始は12月25日~1月5日まで休講のため見学や問い合わせが出来ませんのでご注意ください。

 

 

 

 

 

それでは先月に引き続きPM検定1級試験対策時に試行錯誤したトワルと共に

どの様な部分をチェックしていたかお伝えしていきます

 

 

今月はジャケットの天幅に焦点を当てた内容となっています

 

↓まずはコチラのトワルからご覧ください

 

左のトワルはボディとトワルのCFの線がピッタリ揃っていますが、

右のトワルはCFの線がズレています

 

 

 

 

 

拡大してみるとCFが真っ直ぐ揃っているトワルは首元に少しゆとりがありますが

CFがズレている方のトワルは衿折れ線が内側に入り込んで首に当たって吊り上がってしまいます

右前身頃が左側に振り込み重なり分が増える現象を「拝む」と言い、

写真の様に身頃が吊り上がる事が発生する原因の1つになります

 

 

それでは何故前身頃が吊り上がり「拝む」と言う状態になってしまうのか見ていきましょう!

 

 

 

拝んでいないシルエットの作図は衿ぐりを3°開いている事で前天幅が広くなっているのに対して、拝んでいる方の作図は衿ぐりを開いていなく前天幅が広がっていないです

この違いがどのように作用するのでしょうか

 

 

 

 

 

 

ゴージラインは身頃と衿で直線同士なので立体形状にはならない為、返り線は首に当たります

 

 

衿ぐりで展開し広くなった天巾を元に戻す事で

ゴージラインに浮きが出来て首に当たらなくなります

 

 

 

比較したトワルの結果から前身頃が吊り上がり拝む原因は

衿ぐりで展開しないとゴージラインに浮き分が無く衿折れ線が首に当たる事で、

前身頃が吊り上がると言う事がわかりました

 

今までジャケットだからなんとなく衿ぐりを展開し、天幅を広げていた方もいるのではないでしょうか

 

 

今回は衿ぐりで展開して天幅を広げる目的に焦点を当ててブログを書きましたが、

次回は展開する分量について紹介いたしますのでお楽しみに!

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