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2017 年 7月 – パタンナーズライフ

ウエストゴムの交換とゴムの種類について

こんにちは K です。( ´_ゝ`)

 

夏が来たので暑いですけど個人的に嬉しいです。

本校の近辺でも夏祭りが行われ、気持ちがウキウキしますね、これが日本人の性というものなのでしょうか…(笑)

 

さて、先日私のもとにパンツのゴムがきついから交換してほしいという事で、今流行りのワイドパンツがきました。素材もサラッと滑りのいいものです。

これ、後ろだけギャザー入れてありますけど、内側のベルトの芯になってるのは一種類のゴムテープなんですよね。

作った方は一枚でゴムとベルト芯を兼ねたものを使いたかったようで、厚みのある硬めのゴムテープをチョイスされてるのですが、それがきつく感じたようです。


こういうの、若い人には耐えれてもある程度年齢がいくと着心地が重視されるので、製品提案する方や販売員さんはその辺を気にしてあげるべきかなとは思います。

そこまで安い値段のものじゃなかったようですし…着れるならなんとか直して着たいですよね…そりゃ…と私も思いました。

 

 

まあでも、フルで交換すると大変ですしベルト芯としてはよい厚みでしたので、後ろのゴムだけソフトなものに変え、念のため少し寸法も大きくしようと思いました。

 

今回使用したのは品番がオペロン301というソフトめのゴムです。

これを、図のように接ぐことにしました。

つないでしまえばあとは閉じるだけですので特に苦労はありませんが、縫い代が重なった部分は厚みがでるので、表地の縫い代調節が必要だった事、ベルトループが少しめんどくさかった所で、時間をとられました。

完成!

 

さてさて、最近巷ではこのようなウエストにゴムが入ったタイプが流行っておりますね。

ウエストゴムも色々と種類がありますので、ここで私がサンプルとして持っているゴムの紹介と備考録を置いておきます。何かご参考になればとおもいます!

 

手元にあるのは↓です

上から

①オペロン201

最も基本的なウエストゴムとして、以降の説明もこの製品と比較した感想になります。

 

②オペロン301

201よりソフトで柔らかい、伸び率は201と同じくらい。

 

③紅鶴 織りゴム

かなり硬めの織りゴム、風合いとしては、今回のケースの最初に使われてたゴムに近い

伸びはオペロンとさほど変わらないが、オペロンより形状が崩れない(ビローンとなりにくい)

 

④石目ゴム

紅鶴と同じくらい固く、厚みは紅鶴よりある、だが柔軟性はオペロンくらいあり、伸び率も他と比べて優秀。値段が高いのが難点。

 

⑤ウーリーゴム

かなり伸び率がよく、裏面が起毛してて肌触りがよくやわらかい。ベルト芯のような使い方はできないが、部分使いや裾口にはよいかも、ただやはり耐久が劣っているので形状が保ちにくい。

 

⑥ボタンホールゴム

201並みのしっかりしたゴムにボタンホールがあるので、比翼や取り外せるパーツの連結部につかうと勝手がよいと思う。

 

⑦KIYOHARA トランクスゴム

手芸か洋裁やってると一度は目にする、にわとりちゃんマークの会社の製品。

(ゴム以外にも釦やら何やら色々作ってる。)

これは完成した物に対し後づけ出来るように、肌に直接当たる部分はパイルになっており優しい風合い、厚みもあれば伸びもよい。

が、ベルト周りに使うはそのパイル部分の厚みが邪魔なので、私は仮縫いでつかいます。

後づけで、初心者向けにはいいのかもしれない。

 

⑧KINTENMA ソフト織りゴム

ゴム製品の老舗、金天馬さん。ゴムの製品を色々だしてます。だいたいゴム一筋の会社。

この製品は最高級天然ゴムを使用しているそうで、201より柔らかく厚みがありしっかりしている。伸び率もいいし形状も崩れない、今回のケースで使用するか迷いました。

もし先にあった、オペロンや紅鶴が無かった場合、金天馬さんの商品はパッケージに入って街の手芸屋などにも広く流通してるので、こちらを使うといいかと思います。

金天馬さんはオペロン(ポリウレタン弾性糸)を使用したシリーズもあります。

 

⑨LYCRA ライクラファイバー織りゴム

繊研新聞の広告でよく見かける、ライクラ(登録商標)ですね。アメリカのデュポン社が開発したポリウレタン弾性繊維です。ゴムと違って快適で、耐久性に優れている!というのが売りの化学繊維のようです。

確かに基が同じなだけあって、201と301に酷似している…(特に301)

が、ライクラという名があるだけでしっかりしているように感じます。気のせいでしょうか?

このサンプルはOKADAYAで出してる製品です。

 

以上が参考になればと思います。

 

 

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2017年パターンメーキング検定2級②

 

みなさま、こんにちは。O岩です。

 

 

毎年この暑い季節にPM検定試験が行われるので体調管理はしっかりと(^^)!!

私も気を付けます。

 

 

それでは、2級のもう一型に参ります。

 

今回のジャケットも3面体なります。

丈が前回よりも短くなるのでウエストの絞り位置やポケット、釦などバランスをとるのが難しいかな~っという感じです。

 

 

今回も動画があります↓


 

デザイン画になります↓

 

 

 

 

ダブルの4つ釦ジャケットになります。

衿も前回のピークドラペルよりシンプルな形になります。

シンプルだからこそ上衿とラペルとのバランスにも注意が必要です。

 

 

 

寸法はコチラ↓

 

 

着丈    54cm

肩幅    38cm

バスト   94cm

裾まわり  96cm

袖丈    58cm

袖幅    33.2cm

袖口    24cm

袖山    15.8cm

 

 

以上になります。

ボディはドレスフォームの10missです。

 

 

 

 

 

パターンになります↓

 

 

 

 

今回は丈を前回よりも4cm短く設定したのでウエスト位置を少し上げています。

 

後ろの切り替えダーツで4.4cm、前の切り替えダーツで1cm、前ダーツ部分は1.3cmで設定しています。

 

後ろの肩でイセは7mm程とっています。

 

前のバストダーツは前回同様、襟ぐりで0.8~1cm程開いて、AH作成時は3°残してたたみました。

 

 

2017年2級①のジャケットとほとんど変えていませんが、ダーツ分量などはトワルを組んで微調整してください!

 

 

 

 

 

前身頃です↓

 

 

 

冒頭にも言いましたが、ダブルは釦バランスが難しいです。

 

釦位置を失敗して衿から全てやり直し~( ゚Д゚)とならないように丈とのバランス、前中心からのバランスなど色んな角度から見て練習して下さい。

 

釦は21mm。

衿腰は25mm、衿幅は45mmです。

 

 

 

 

 

袖です↓

 

 

 

イセは全体で33mm入れています。

袖山は15.8cmですがトワルをみて微調整してください。

 

袖口の釦は18mm設定です。

 

 

 

 

 

完成パターンです↓

 

 

 

CB、CF、パーツ名称、地の目、見返し位置、ダーツ倒し方向、イセマーク、必要な記号は忘れず記入してくださいね(^^♪

 

 

 

 

 

 

工業用パターンです↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完成トワルです↓

 

 

 

 

毎回、同じコメントになってしまいますが、3級・2級・1級に限らず周りは気にせず自分の練習通りのペースで本番に挑んで下さい(^_-)

 

えっ!?もうハサミでシーチングを切る音がしてる!

えっ!?もうアイロンがけに行ってる!

など、気にせず焦らず進めて下さい。

 

 

O岩はいつも陰ながら応援しています。

 

ご清聴、ありがとうございました。


 

 

 

 

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2017年パターンメーキング検定3級②

こんにちは K です。( ´_ゝ`)

いやあー、本当に蒸し暑い日が続きますね…

スコール並みの豪雨も夏が始まる合図ですねー、熱中症には気を付けないとです。

 

さて、皆さん試験の結果は届きましたでしょうか?

もう実技に向けて動いている方もたくさんいらっしゃると思いますが、今回は3級の残りの型を取り上げます。

 

絵型はコチラです。

 

 

使用するボディは今回もキプリス9AR を使用します。

以下はサイズです。

着丈=58・5cm

肩幅=40cm

バスト=97cm

裾周り=104cm

袖丈=19cm

袖幅=33cm

袖口=30cm

袖山=14cm

 

今回は歯切れのいい数字が揃いました。

前回と同じくボディが10missなどに変更になった場合はバスト寸法を2~3cm削る様にしてください。

 

では、今回も動画がありますのでご参考ください。

↓  ↓  ↓  ↓  ↓

 

では、作図の手順と注意点をみていきましょう!

 

着丈を入れた原型をかくところまでは授業と同じです。

 

身頃特徴

まずは肩甲骨ダーツは絵型のように肩線に逃がします。肩線上で1.3cmと多めにとります。

 

※クリックで画像が大きくなります。

 

場所は絵型のバランスを参考にします。

 

肩線に対しどういう風に入っているのかよく観察していれましょう。

特に今回は、下のウエストダーツにつながるようなバランスでダーツ止まりが入っていますね、これはウエストダーツ側でも意識するようにしましょう。

デザイン線がいい感じに入って、かつ綺麗に立体に出来る位置を練習して覚えておくと良いでしょう。

 

ウエストダーツは2.5cmとやや少なめですが、取りすぎるとダーツ下のフレアが多くなるので、今回はこんなものです。

 

脇線は2.9cmウエストダーツとって削り、裾では5㎜ずつ足します。(半身トータル+1cm)

このときウエストから下の線は、やや膨らんだカーブで描くと裾がはねるのを押さえることが出来ます。

 

前身頃の特徴

今回のバストダーツは、前回と同じく裾とバスト下から脇に向かったのデザイン線に逃がします。

裾は前より少し少なめの2cmくらい。あとはアームホールに2°ほど残して全てバスト下のデザイン線に展開します。

脇線は後ろと同じです。

 

展開した後、前のウエストダーツはおおよそ1.4cmほどとります。

取る位置に関しては、後ろと同じくデザイン画をよく見て同じバランスになるように取ってください。ダーツの止まり位置に関しても同じ事がいえます。

ただ、バストトップ側のダーツ先は絵型と同じバランスにしようと離しすぎると、ダーツ先が浮いたようにブカブカになるのでほどほどにバストトップから離します。

 

裾側のダーツ先は後ろ身頃との位置の比較をしたほうが良いでしょう。

その後衿ぐり、アームホールを授業でやってるようなバランスでひいておきます。

前下がりや釦の位置もいれておきましょう。

 

衿の特徴

 

衿はステンカラーです。

衿腰はCFの位置になっても少し残しておきましょう。

前衿ぐりにかかる衿付け線は、少し出して返り線がカーブになりすぎるのを防ぎ、シャープさを残しておきます。

 

袖の特徴

 

今回の袖は前回より袖山が高めです。

そうなると腕の厚みが当たってしまいがちなので、肩幅も多めに設定しております。

さらに袖山もふっくらした形にするためイセ2.3cmと多めです。

袖口には切り替えがありますので忘れないようにしましょう。

袖角度設定は40°~35°ほどで引いています。

 

トワルは前回の形と違ってピンを打つところが多いので、ササっとうてるようにしましょう。

ダーツのウエスト位置には切り込みを入れないと、ツレたりするので忘れないように。

着せた時にまだツレがあるようなら切れ込みが足りない証拠ですので、追加で入れるようにして下さい。

あと、いつも通りにボタンやステッチもいれて下さいね。

 

 

では完成パターンです。

縫代や展開した衿などはいりませんが、仕様はこんな感じです。

以上で2型揃いましたね。しっかり勉強していきましょう!

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