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東京のアトリエ講師のこだわりや、物作りの様子をお知らせします。ファッションの情報やイベント告知も行います。
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2016 年 10月 – パタンナーズライフ
2016 年 10月 – パタンナーズライフ
ドレスシャツ研究③
30度近くから一気に10度近くに。
砂漠かというくらいの寒暖差・・・
ちょっとやられぎみです・・・
新規の方も入学されて少し慣れてきたところ・・・というところでのこの寒暖差・・・
風邪をひかれている方も多いので、皆さんお気を付け下さいね
さて・・・高校での文化祭も大詰め・・・。
コルセットなど、中に着用するものを作っている子がいますし、大作の子も・・・
みんな時間と労力を注いだので是非とも悔いの残らないようにして欲しいところです。
やり遂げたというのは今後「あの時頑張った」と自信になると思います。
合間にちょこちょこと進めていることですが、変わり種ドレスシャツを型抜いております。
研究なので、出来る限り忠実に再現・・・なのですが、古着ということもありかなり伸びています・・・悪戦苦闘 ・・・新品を買おうものなら、おそらく7万くらいはしそうなのでとてもとても・・・
で、そういえば、やり方載せていませんでしたね。特に特別なことはしていないのですが、一応。
私はシルクピンで形をとっていきます。
ダーツのある後ろを。
立体になっている箇所はまず・・・
後ろ中心側を平面でとれるところまで書き、
ダーツを書きます。
その後、ダーツの線に合わせて脇側を映します。
こんな感じです。
アームホールなどはかなり伸びていて、ここで必要なことが「地の目を見る」です。地の目を縦横直角に戻してどれくらい伸びているか確認します。
今新規で入学されてちょうどシーチングを地直ししてもらっていますが、かなり厳密にしています。
地直しができるようになると、こういったところでも役に立ってきます。
伸びている場所は、ラインを確認しながら寸法と照らし合わせ、予想もある程度入れながら引いていきます。(こういった不安要素はトワルを組んだり、縫ってみてから確認します。)
今回見てみたいのはここですね。後ろの襟ぐりが異常に伸びています。
これは着用して伸びたものというよりはわざとである可能性が高いです。
理由は「衿が芯でガチガチで伸びようがない」からです。
組んでみてどういう効果があるか確認しようと思います。
肩の縫い目も微妙にしわがよっています。
これはわざとなのかが判断に難しいところ・・・
一回シーチングで組んでみますが、せっかくなので手縫いを入れたり、入れなかったりと違いを出して見て検証してみようかと。・・・時間かかりますが、当時の作り手がどんなことを考えてこういったものになったかを考えるのは楽しいです!!
ではまた文化祭を挟みつつ進めていきまーす
ハイブリッドワンピースⅢ
こんにちは K です。( ´_ゝ`)
寒い寒いいうてますと暑くなりましたので、あのワンピースも何回か着ることが出来ました!
天候に感謝を!ありがとうウェザー!(笑)
しかし、こう寒暖差が激しいと体力持ってかれますが、
教室のベランダに植えたラディッシュはスクスク育っております。
暖かいし、すぐ芽がでそうです。(詳しくはマイブランドのほうで)
さて、前回は脇縫ってポケットつけたところまででしたね。
ここで次にどこ縫おうかな~と非常に悩みましたが、ややこしそうなファスナーつけを先にやってしまうかーとおもい、裏地(表と共布ですが)にコンシールをとりつけました。
いちおう裁断の時に表の柄の白い所に同じ白い部分がこないように(透け防止)調節して裁断してます。
もちろん、付け位置には伸び止めを貼ってくださいね。
同時進行で、裏地と見返しが合体したような後ろ側のパーツのカーブ線(ふらしになってる部分)を三つ折端ミシンで処理します。
カーブが強すぎたのか、少々伸び気味になってしまいました…
もう少し浅く引くか、無地の生地なら地の目線を通せばよかったかなと思います。
それから、表の股下と合体させときます。ここで裾をガーっと三つ折り端ミシンで始末します。
ここで股グリを縫う前になって、縫いしろい1cmじゃあ小さかったな、1,5cmにしておけばよかったと後悔。
そうしていたら、生地端を三つ折り端ミシンした後フツーに股グリ縫えていたのに…ギリギリだったので、途中から端ミシンに変更しました。(泣)
うう…縫い代が細い…反省。
そして、裏地に止めていたコンシールファスナーを表地と縫い合わせます。
肩はフツーに縫って割りました。
襟ぐりの落ち着きが悪かったので、裏コバを入れて縫い代も短く処理しときます。
あとは脇なのですが…こちらは迷いました…が、しっかり奥の裾まで縫わないとヒラヒラしすぎるかと思いまして、脇に全て止め、片側の縫い代を半分にカットしもう片方で巻き込んで処理しました。(裏地も巻き込んでます。)
身頃完成!
さて、あとは袖だけですね。
フレア袖なので切り替えを袋縫いでくっつけて、裁ち端を三つ折り端ミシンし袖下を縫います。
これで袖は完成です。
身頃のアームホールは仮縫いでとめておきます。(裏地がずれないように)
今回イセをけっこう入れてますので、しっかりアイロンでイセ処理してから本体にぬいつけます。
最後にパイピングでアームホールをくるんだら、完成です!
では試着です…
どうですかね、二重構造になっているのがわかりますでしょうか?
…ちょっとわかりにくいですかね。(_ _。)・・・シュン
まあとにかくパンツが内蔵されたワンピースになったよ!ということです。
縫製は以上にて終了です。完成して良かったです。
ではまた~
ドレスシャツ研究②
こんにちは
新学期も始まり、新しい生徒さんが続々来られています。
皆さんパターンの細かさに驚かれていますが、最初が肝心。
2、3か月もするととても綺麗な線が引けるようになっています。
ものづくりを始めると、ものを見る目も変わるので私はそれが一番面白いなと思います。
皆さん楽しみましょう!
では前回のシャツの続きです。
着用してみて・・
まあ、しわが多いですね・・・裾の下のほうは異常に出てしまっています。
見てみると、手縫いの糸のテンションが強すぎるようでした。
これでもアイロンをかけましたが、古着ということを差し引いてもちょっと多いです。
薄い生地で気持ちはいいのですが、しわになりやすすぎるのでいかがなものかと思います・・・。
パターン的には肩の傾斜や肩先の位置はばっちりでしたが、袖丈やや長いです。
横です。いつみても姿勢が悪い・・・ただいつも着る既製品よりは全然ましですね。
襟も後ろに引っ張られていませんし、後ろの裾もあまりはねてはいません。前のフレアはちよっと足りないです・・・
袖の振りや袖幅はとても好みです。
特に袖幅が細いので上のほうがすっきりしています。
パターンは袖山が非常に高いので、袖幅細く出来ていますね。
もうちょっと専門的な話をすると、「袖と身頃を筒にしてからアームホールをぐるっと縫う」おかげで袖山を高く出来ています。ジャケットと同じ縫い方です。
これは既製品ではあまり見られず、「袖下一気縫い」が通常仕様です。
この袖山の高さだと「袖下一気縫い」の方が難しくなります。これは縫製の時にご説明を
お持ちのシャツを確認してみてください。
後ろはちょっとはねていますが、まだまし・・くらいでしょうか。肩甲骨あたりのハリも気になります。
袖を上げてみるとやはりかなり細いです。
でも限界に挑戦したいので実験的にもちょっと上げてみようかと・・・
袖山には「ギャザー」になる一歩手前くらい大量にイセが入っています。
そのおかげで腕にあまり当たった感じがしません。袖に厚みがとられているおかげですね。ジャケット並みに入っているんじゃないかな?
折り伏せ縫いのおかげで鎌底あたりが付け根に食い込んできます。食い込むので腕は非常に上げやすいです。
わざわざ太い折り伏せにしているのはそのせいかな?と思います。とても縫いにくいし、しわになりやすいのですが、手縫いのおかげでしわが緩和されています。
衿回りはさすがに苦しいです。ちょっとだけゆとりを加えようと思います。
あと日本人の私の首の長さには合っていないです・・・
衿腰も少し低くしようかな。
首に当たって羽衿に少しだけ窪んだしわが出ています。衿腰を低くして衿の形も変えるので、ここは様子見でしょうか。
背中はかなり動きますが、生地の柔らかさのおかげかと思いますし、ずっと着用していると破ける心配が・・・ここも出してみます。
ここがとてもフィットしていて着心地が良いです。
着心地は結構「服が自分の体のどこに乗っている」
と意識しないとなかなかわかりにくいものですが、この服は「肩回り全体に乗っている」のでストレスがほぼありません。
今回ここが一番知りたい箇所ですね。
ついでに・・ホールは手縫いなので、めちゃくちゃ柔らかくすっごいかけやすいです。手縫いがんばるか・・・ 。
次回パターンです!お楽しみに!