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2012 年 5月 – パタンナーズライフ
2012 年 5月 – パタンナーズライフ
リフォーム こだわりある服づくり ⑧
もう暑くなってきましたね。
今Pコートの続きをしているのですが、試着の時、暑くて暑くて・・・
またご紹介するので、お楽しみに!
では、前回の続きで縫製です!!
要尺を確認しながらパターンを引いたのですが、それでも裁断するときギリギリでした・・・ほんとは柄が変わるので避けたかったのですが、前中心は接ぎにしました。
ちなみに芯はこちら
これがもともと貼られていた芯でした。
接着芯で、比較的薄手の少しハリのある、接着樹脂のドットが多めで、おそらく低温で張り付くタイプだと思います。
で・・・それに似たものを用意してみました。ただ、そこまでハリは出さないで、表地の斜行にあわせたものを選びました。
裁断完了です!!まあパーツ数も少ないので、ラクチンです。
縫製です!!
必要な箇所にロックをかけておき・・・(もちろんロック端の処理もきちんとしましたよ!)
ダダダっと縫っていきます!!
ちなみに・・
針は9号
糸はシルク形状のものを使いました。(糸のすべりを良くしておいて縫い縮みを抑え、生地の糸切れを防ぐため)
まあ縫製手順的には難しい箇所がないものです。
衿ぐり見返しの縫い代はかなりごつくなったので中でカットしています。あと、衿ぐりはややイセながら縫っています。(衿ぐりの浮きを防ぐため。)
こんな感じで身頃をくっつけたら・・・
下スカートを作ります。
先に少しギャザーを寄せておいて、ウエストリブを伸ばしながら縫い合わせます。
あとは裏地と一緒に上と下をくっつけて、
ファスナーを縫い付けます。
リブの位置が非常に縫い難く、ピンでの固定が困難なため、やむなくしつけしてから縫いました。(まあかなり正確にできるから、こちらのほうがいいのですが、手間がどうしてもかかりますね)
取り付けた裏側です。
あとは裏地裾に、レースを付けて、脇に手で閂をして・・・・・・・
完成!!!!
どうでしょうか?
完全に別のものに生まれ変わりました!!
なかなかいい雰囲気になったんじゃないかと思います。生地のクタっとした質感がなんとも既製服にはない雰囲気です。
ウエストリブの伸び具合によってはもう少し絞ることも出来ます。
では、次回はちょっと冒頭でも触れましたが、Pコートを進めていますのでそちらを・・・お楽しみに!!
リフォーム こだわりある服づくり ⑦
こんにちわピヨです
前回の続きをUPしていきますね
早速ですが、パターンが完成したので、縫製していきます。
と言っても、まずはワンピースを解体する所から…
これが結構大変な作業です
次にマーキング。
汚れやキズのある所を除いてパターンを並べます。
そして裁断して縫っていきます。
パンツの切替を縫い、ポケットを付けて…と詳しく見てもらいたいのですが
細かく手順を載せると大変長くなるので、今回はポイントとなる所をUPしていきます
そのポイントとは
このデザインは明きの仕様が少々複雑です。
たま~に見かける仕様ですので、作る事があればぜひ参考にして下さい
…なかなか無いかな(笑)
パターンです
① 前ヨークと前リボンを接ぐ。
② ①と前リボン見返しを中表に合わせて周りを地縫いする。
※表側から縫い目が見えないようにリボン見返しの縫代を少し控えています。
※ここで注意するのは、前リボン見返しの裁端まで縫わない事です。
③ リボンを表に返して、前ヨークに切込みを入れます。
④ 前ヨークと前パンツを中表に合わせて地縫いします。
⑤ 前ヨークにコバSTをかける。
※表から見えるSTなので返し縫いはせずに、裏側で結びます。
⑥ リボン周りにコバSTをかける。
⑦ ヨークとリボンの境目にSTをかける。(パンツに貫通)
(裏側)
⑧ ヨーク×パンツと見返しを中表に合わせて地縫いし、ウエスト上部にコバSTをかける。
これで明きの仕様は完成です
こんな感じ
ではでは完成品をお見せします―っ
ヨークとリボンのパーツは生地の裏側を使用しました。
薄手の生地だったので裏地も付いています。
元は古着ですが、これからの季節に着るのにピッタリ!な感じに仕上がって我ながら満足です(笑)
今回はとても長くなりました
次作もこうご期待!!です(^-^)
リフォーム こだわりある服づくり ⑥
こんにちは!
ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?
雨が結構降っていて、もう梅雨?という気分ですね。
寒暖差が激しいので、体調には気を付けましょう!
さてさて、
前ちょっとお見せした、ワンピースです!
不思議な雰囲気で、どんな仕上がりになるか楽しみです!
これが解く前の状態です。結構現代的なシルエットですので、比較的新しいものかと思います。
ウエストリブにミリタリーのアンダーウェアを使います。(こいつが曲者・・・)
パターンを引いて、トワルを組んでみました。
前 後
横
こんな感じに仕上げてみました。
もっとも苦労したのが、こいつ!!
いやあ生地が戻らない戻らない。上手くギャザーが入らないのです。
なので、先にギャザーを作って、その後、リブを伸ばし縫いにし、ギャザーの分量を増やしました。
上のシルエットはスッキリさせたいとの事だったので、下だけギャザーを増やしています。
あとは脇が生地の重みで落ちてくるので、切替のラインを修正しました。
生地をばらしてみて生地の性質を確認です!
時間を見つけては、ひたすら解く・・・
解き終わった生地がかなり地の目が狂っていたので、一度干してからアイロンで整えました。
どんな糸を使って織られているのか確認するために、糸を解いて、燃やしたりして確認しました。
ポリエステル等の化学繊維を使用している場合はいやな臭いがするので、すぐ判断できます。
生地の糸は白っぽい縦糸がシルクで、横糸は綿素材と思われます。
地縫い用の糸は、50から60番手のスパン糸が使われていました。(あまり綺麗に縫えていませんでした・・・)
どんな糸と針が合うか判断しにくいので、色々試し縫いをしました。
ポイントとしては、
太い糸と針を使うと、地糸切れ(織られている生地の糸が切れてしまう事)を起こすので、
針は細いもの
糸は滑り易い糸を使用しようかと思います。
今回はこのあたりで・・・次回は縫製しますのでお楽しみに!!