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2020 年 6月 24 日 – パタンナーズライフ

ゴムの戻り率①

こんにちは :lol:

いつのまにか梅雨入りしています。雨が降るのはいいんですが、この前電車に乗っていたら、今窓が開いているのでびちゃびちゃになりましたwなんとかして欲しいですw

 

さて、見学の方も少しづついらっしゃるようになってきまして、街にも少しづつ活気が戻りつつあります。気は引き締めていますが、やはり嬉しく感じますね。

私がこういった中で出来る事は、皆さんには満足してもらえるように服を作る面白さを伝える事だなとホントに思います。

今後も色んな事を企画して楽しんでもらえたらと強く感じました :lol:

 

 

 

動画システムですが、生徒さんで「隙間時間に何度も見て、イメージトレーニングしてます」という方がいらっしゃいました ;-)

そういった使い方をすれば理解度は格段に上がると思いますし、以前やってみた事を見てみると新しい発見があるかもしれません :-P 実際簡単に思えるスカートでも未だに発見はあります :lol:

 

是非何度も繰り返し見ていい使い方をして下さい ;-)

 

 

 

 

では・・

今回もちょっとマニアック路線ですw

 

そう、「ゴムの戻り率」です。

 

服にはよくゴムが入っている事があります。

以前なら「安い服にはゴムが使われている」というイメージでしたが、最近では高級ブランドにも良く使われるようになりました。

そこで、気になっていた事をやってみる事に

 

 

それが、「ゴムはどれだけ戻るのか?」です。

 

「あれ?ゴムの寸法は〇cmなのにその寸法よりかなり大きくなってる?」とゴムを使われる方は経験があると思います。

生地、仕様でどんな変化が起きるか?ゴムをどう扱えばいいか考えてみる事にしました。

 

 

 

ひとまずこれだけやってみました↓

まずは生地の違いとステッチを増やすことでどう変わるかです。

 

 

 

生地は3種類(薄手のブロード、シーチング、帆布)用意して「ウエストゴム」をイメージした仕様にしました。

扱うゴムはかなり固く戻り易い3.5cm幅のものです。

↑ゴムの方は分かり易くするため70%の長さで、かなり伸ばす状態に設定しています。

縫製はかなり難しいですがより差が分かり易いかなと思います。

↑かなり伸ばして引っ張って縫います。

 

 

仕様はゴムを後で入れてステッチは入れないタイプ

 

 

ゴムを後で入れて貫通のステッチを入れるタイプ

シーチングでまずはどれだけ差が出るか見てみます。

 

 

これだけ差が出ました↓

結構出ていますね 8-O

数字で見ると、22.5cm→24cm

%でみると、107%です。

貫通のステッチを2本入れるだけで寸法差がこれだけ出ます。

もし64cmのウエストにしたいなと思っても、「よし、ゴムには貫通のステッチを入れておこう」としてしまったら、68.5cmのウエストになってしまった・・・という失敗になるわけです :cry: 商品としてはとんでもないです・・・

 

これは正直大変です。ステッチ2本でゴムの戻る%が変わってしまうのです。

プロは工場さんに「ゴム上がり何cmでお願いします」とパターンに記入しているのをよく見ますが、はたしてそんな簡単に出来るものでしょうか?生地や仕様、縫い方によってはとんでもなく難しくなるんじゃないかなと思います。

 

という事で次回生地を変えて縫ってみます。マニアックですがどうぞお付き合いをw

 

 

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