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2012 年 1月 28 日 – パタンナーズライフ

トレンド講習ジャケット編 縫製②

オペラの生徒の皆さん、特別講習でプレゼントしたジャケットは縫製されてるでしょうか?

 

前回は衿付けまでお伝えして、今回は一番の難関、袖付けについてです。

オペラの生徒さんは縫製の途中段階で持ってきて質問できるので、細かくお伝えできますからね!

         ↓

裏地と表地身頃を前端~衿~前端とぐるり縫製した、袖も片方を付けた状態です。

 

袖に関しては、慎重なセッティングが大事です。

慣れている方は一発で綺麗にできるでしょうが、慣れない方は、しつけで形を決めてしまってから、縫製したほうが効率がいいと思います。

また、素材によって、微調整が必要になるので、必ず着せつけて確認しながらの縫製は必要です。

絶対に「こんなものかな」と手を抜かないように!1ミリ以下の微妙な調整で全然表情が変わります

 

あとはアイロンワークが重要。

これは経験値がある程度必要になります。くせとりができなければ袖は付けられません。

地の目が読み取れると、生地にどのような歪みが生じているかが分かるようになるので、生地をどんな風に動かせばどんな立体になるかが分かるようになります。

だからこそ、習い始めの皆さんの一番の難関、地直しが重要なのです。

習い始めた方は頑張ってください!私はまる1日ずっとやっていたこともあります;-)

ゆき綿は共生地を使用しました。

これも袖ぐりの形状に合わせ、くせとりをしてから、袖がきれいに持ち上がるようにカットします。

 

  

 しつけをかける際に後ろ身頃に少しいせをいれながら、湾曲させてのしつけです。

カーブの形状のまま形を固定してしつけをかけ、正確に縫製するとその形になります。

しつけで形を作ってから、その形を固定するためのミシン、というイメージですね。

 

 

 

最後に前端の見返しがはねてしまっていたので、仕上げアイロン後にしつけ、星止めで形を固定します。

   

こうすると前端が綺麗にロールするので、仕上がりが全然違います。

 

 

完成です!!

完成したものを確認してからがパタンナーの仕事です。不具合を確認し、よりグレードを上げるため、どんな修正をかけるか考えます。パターン、生地、芯、縫製、アイロンワークなどのマッチングの確認です。

今回の反省点としては・・・

  

パターン上で袖口をもう少し捻りを入れる。

袖口のボタンの重みで袖が落ちていたので、少し袖の振りを抑える。

バスト寸法の設定をあと1センチ小さくするべき。気持ち大きかったかなと。

ウエストでやや伸びてしまって、シェイプさせる量が少なかった。ダーツ量をもう少し増やすべきでした。

 

など、細かい事をいえばいろいろありますが、実際に縫製することで見えてくる事は沢山あります。

パターンを引いて、立体にしただけでは不具合や生地の特性はいつまでも分からないままなので、パタンナーとしてはもっと修行あるのみです!

 

ではこの辺りで・・・皆さんも縫ってみましょうね

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